しゃちょログ担当田中です。

先日、東京の六本木ミッドタウンの中にあります、サントリー美術館に行ってきま
した。
今回は、「誇り高きデザイン 鍋島」展です。

残念ながら10月11日がラストですでに終了してしまいましたが・・・
ブログアップが遅くなってしまい申し訳ありません。

ですが・・・これが本当に良かったので、今更ではありますがお伝えいたします。

鍋島焼は、広義の意味での有田焼に含まれる磁器で、江戸時代佐賀の鍋島藩の
御用窯(鍋島藩窯ーなべしまはんよう)で藩主や江戸の徳川将軍家への謙譲品として
焼かれた、高級品です。

民間窯で焼かれた古伊万里とは、一味違った洗練されたデザイン、というのが今回の
見所というわけです。

デザインといっても、鍋島は磁器ですので、焼き物の形というわけではなく、そこに
描かれている絵柄のデザインということになります。その特徴は、連続模様における
一糸乱れぬ正確性、バランスの取れたモチーフの配置

そして・・・その色・・・

色鍋島に代表される、上絵の色の美しさ

染付けのみの、藍一色の精錬さ

釉薬による青磁の艶やかさ、錆釉による奥深い色彩

などが、見所です。

鍋島に関しては、絵付けの意匠のモチーフもそれほど奇をてらった物も無く、親しみ
のあるモチーフを配置しているのですが、それがまた絶妙で美しいのです。
中には、民間窯で焼かれた作品の絵柄をまねて、鍋島藩窯で焼かれたものもあり、
その両方を比較展示してあるのですが・・・
デザインをパクッておきながら、パクッた鍋島のほうが、断然デザインが良い!
という・・・複雑な趣なのですが・・・(笑)
やはり、権力、財力のなせる技ということでしょう。

優秀な人材は、お金のあるところへ流れる。

ノーベル賞もアメリカの大学で研究をする日本人の先生が、受賞されるケースが
多いのも頷けます。

話がそれましたが、そんなわけでタップリ2時間(途中で腰が痛くなり休憩)を
かけて鍋島を堪能しました。
とても、意匠の勉強になりました。

ちなみに、現在、鍋島の系譜を継ぐ14代今泉今右衛門さんの作品も特別展示されて
いましたが、これがまた凄い!

東京でも今右衛門さんのお店がありますので、私も今度行ってみようかと思います。

ちょうど、10月16日(土)~10月23日(土)の日程で「酒器とうつわ展」を開催
されるようですので、興味のある方はいかがでしょうか?

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