しゃちょログ担当田中です。

文庫屋「大関」の彩色チームの師匠、大関春子は、私の叔母にあたります。
その師匠の自宅は、現在の工房のある建物の地続きの隣にあります。
今どき、東京の下町でも珍しい、平屋の仕舞屋(しもたや)で大谷石の土台に
舟板塀という、なかなか粋な家屋です。
http://www.bunkoya.com/cts/img/06_2.jpg

この家には、小さな庭があります。
柘植、山茶花、椿、千両、万両、もみじなどの庭木があり、苔むした趣のある
小庭なのです。この庭木、毎年夏の間に1回植木屋さんが入って剪定をしてもら
うのですが・・・

今年はいまだに、植木屋さんがやってきません。

それは、どうしてなのか?

猛暑のせいか?

違うんです。それは・・・弟子が辞めてしまったからなんです。
昨年までは、お弟子さんと2人でやってきて、簡単な剪定や、刈り落とした
あとの枝などの始末をお弟子さんに任せていたのですが・・・

そのお弟子さんは、何故か今年、植木職人になることをあきらめ転職してし
まったのです。現在、師匠一人でお得意さんを回っているので、時間がかかり
なかなか、順番が回ってこないのです。

大変残念なことです・・・・・ですが・・・・

昔のような徒弟制度では、今どきはとても弟子として生活が成り立たないと
いうか、師匠もそれなりの給金を弟子に支払うと共倒れしてしまう危険が
あったりして・・・
住み込みの修行というのも現在の住宅事情からすると、考えられないし・・・
中卒や高卒の子が、おとなしく謙虚に年季明けまで修行するような、社会環境
でもないし・・・

工賃仕事に従事する職人さんたちの後継者問題は、深刻です。

いや、後継者育成など、はなっからあきらめている職人さんがほとんどです。
当然!職人さんの数は、どんどん減っていきます。

この先、どうなるのでしょうか?

あっ!でも・・・うち(文庫屋)の彩色職人は増えているんだよなぁ~
植木屋さんに早く来てもらうには、どうしたらいいんだろうか?

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