【工房創業98周年】新柄その3・MARUシリーズの魅力

こんにちは、文庫屋「大関」の久保です。
いよいよ発売を明日に控えた、創業98周年記念の新柄たち。
https://www.oozeki-shop.com/product-group/563
⏰発売日
▶ネットショップ…4/9(水)夜7時
▶実店舗…4/10(木)開店より
今日はいつもの新柄とはひと味違ったシリーズ、
MARUシリーズについてのお話です🙂
このシリーズに使われている3つの版は、
文庫屋「大関」の蔵の中で長らく眠っていた古い版。
いつごろ作られた版なのか、正確な年は分かっていないのですが
昭和中期ごろに創業者の大関卯三郎(現社長のおじいさん)によって作られたものだろうということです。
現在は型押しに使う版はすべて、機械によって綺麗な線が起こされていますが
この版が作られた当時は、人の手で金属の板から柄を彫り出していました。
▼現在の技術で作られた「ラビリンスフィッシュ」の版
▼手彫りの「MARUシリーズ」の版
比べてみると、その違いがよく分かりますね!
手彫りの版は、線のふちがぎざぎざしていたり、層のような段差ができていたり、粗さが目立ちます。
▼型押しすると、少し滲んだりかすれたような雰囲気の線に
線の太さに強弱があったり、途切れていたり…
すっきり整ってはいないけれど、思わず見入ってしまうノスタルジックさ。
それが、レトロな手彫り版の魅力かもしれません。
この版をつくった創業者の卯三郎さんは、とても絵の好きな方だったそうで
西洋の図案や絵をもとに、洗練された図案をいくつも遺しています。
▼大関の代表柄「錦紗」も卯三郎さんの遺した柄!
(この柄にも「まる」が沢山🧐)
まだネットもない時代に描かれた、異国情緒あふれる柄。
今回復刻するにあたり、フランス語で新しく柄名をつけました。
【ペタル】
…フランス語で「花びら」
ダイナミックに交わる曲線と直線が、なんともモダンでおしゃれ…
隙間に咲いた花の奥ゆかしさ・可憐さに心奪われます💐
【ビジュー】
…フランス語で「宝石」
アールヌーヴォー建築の天井のような華やかさもありながら、
空色を基調とした彩色がさわやかで上品💎🩵
【エクラ】
…フランス語で「光・輝き」
どこか、アンティーク家具の装飾のようなエレガントさのある柄✨
ロココ調の建築様式をもとにした柄「ロカイユ」に似たモチーフもありますね🔍
この3柄の配色を決める際には、彩色職人たちによる様々な彩色案が持ち寄られコンペが開催されました。
惜しくも採用されなかった案も、どれも素敵だったのでご紹介します✨
▼ペタルの彩色案
▼ビジューの彩色案
▼エクラの彩色案
なんだか、アンティークショップに並んだ小皿のようでわくわくする光景です😍
1つの「シリーズもの」として、3種類並べた時の雰囲気・可愛らしさを重視して方向性が決められていきました。
▼型押しの様子はこんな感じ
通常のお財布用の四角い版と違い版が真ん丸なので、傾いて押してしまわないように専用の台紙を使っています。
▼「リップも入るハートまちの小物入れ」の革。古い版ですが、しっかり凹凸が出ていますね
ぜひ手に取って、近くでじっくり眺めて楽しんでいただきたい「MARUシリーズ」の3柄。
母の日の贈り物としてもとても喜ばれそう🌹
(母の日専用ラッピングも無料で承っております)
発売をお楽しみに…!
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余談💬
この3柄に「MARUシリーズ」という名前がまだついていなかった、企画当初のころ…
社内では「丸三姉妹」という呼び名で呼ばれていました🤣
ビジューは大人っぽいし長女かな…
ペタルはおっとり優しい次女?
エクラはちょっと甘えん坊な末っ子っぽいかも?
そんな妄想をしていると、さらに可愛く見えてくるかも…⁉️