いよいよ、錆び入れが難しい時期に・・・
しゃちょログ担当田中です。
いよいよ今年も梅雨入り間近になってきました。
この時季、文庫革の錆び入れはかなり難しい状況になります。
http://www.bunkoya.com/cts/05.html
錆び入れは、漆と真菰の粉を使い文庫革にふるびをつけるという作業なんですが、この
季節は、気温が高く湿度も上がるため漆の扱いが大変難しくなり、仕上げ作業が大変
難しくなります。
漆は、気温18度以上、湿度80%以上で乾きます。(硬化)湿度が高いほど早く乾く
というのは、漆ならではの特徴ですが、ちょうどこの梅雨時は、あっという間に漆が
乾いてしまう時季なのです。
漆が速く乾いてしまうと、表面をきれいに仕上げる吹き上げの作業が短時間勝負に
なってしまい、数が多いときなどは、本当に難しいのです。
エアコンを駆使し、室温を下げ肌寒いくらいの環境の中、錆入れ作業はデリケートに
続きます。錆入れ担当、仕上げ担当は、神経を尖らせる今日この頃です。
ところで、真菰って何だかご存知ですか?