文庫屋「大関」の田中です♪
皆さまのおかげさまを持ちまして、無事スタートをきりました創業90周年イベント
たくさんのご来店を有難うございます。

ネットでお買い求め頂いた皆様のお手元にも、届いている頃でしょうか

5月末頃お届け予約

大好評のクラッチバッグは、ご予約会も開催中

▼7月下旬お届けの予約会

http://www.oozeki-shop.com/product-list/98


4/1現在 90周年イベントで人気No.1の乱菊<赤紫>

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4/1現在 90周年イベントで人気No.2の飴<限定ピンク>

「子供ながらに、初めておしゃれなバッグを貰った時の事」
「初めて自分で買った、憧れのバッグ」を、鮮明に覚えている女子・・・
多いのではないでしょうか?

バッグへの憧れ、バッグに託すアイデンティティー
いろいろありますよね。

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ブログのトップにも写真で登場する、大関春子師匠の私物のクラッチバッグ。

「これは売ってないんですか???」
そんなお問合せをたくさん頂いていましたが、もうこのバッグは創業者卯三郎が存命の頃のもの。。。
 
「春子師匠の私物で、今は作っていない。」としか答えられず、歯痒さばかりでした。

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ただ、文庫革は決してランドセルのように頑丈な革小物ではありません。

使い込むほど、艶や、シミ、、柔らかさを蓄え、油を塗るお手入れなどで個性を発揮していくような、鞣し方の革とは違います・・・。

文庫革は、職人の施した彩色・錆が保たれた上で、革にのせた漆の色がじわじわと現れて、経年的に象牙色のような温かみを帯びていく事が特徴の革工芸。

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なので、日常使いのバッグなどは・・・ 欲しいのですが作れていません。

物をたくさん詰めて、手に提げたり肩にかけて日々使うとか、布製ポーチのように、揉まれる、つぶれる扱いを日々受けやすい形状に仕立てた場合、お財布などの小物と比べて、錆び落ち、彩色剥げに至りやすく、型押しの凸凹も伸びてしまったりと、販売にあたっては現実的でないといった理由が正直なところなのです・・・。

でも、クラッチバッグならば!

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美しく持つ。

愛でる。

長く楽しむ。

そんな使い方ができる筈だから、と言うことで90周年にむけて商品化を試みました。

こちらの商品は、本来のお値段、21,000円のところ・・・
90周年特別価格の19,800円

ただいま開催中のご予約会分に限っては、7月下旬のできあがり予定でも、お値段は19,800円でお届けいたします!!

▼7月下旬お届けの予約会
http://www.oozeki-shop.com/product-list/98

今使って楽しいことが、一番大切

でも
何十年か後に、母から娘の手に渡る・・・そんなステキな物だといいな。

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そんな思いもあって、今回はクラッチや額装など、
時代を越えて、人から人に受け継がれていく品物を作りたいと思い、企画いたしました。

B46500_1大関所蔵版

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左:広重版画   右:ゴッホ模写

絶やしてはいけない、日本人の知恵と美学が詰まった技術と思っています。

そして現れた、驚きのアンティーーーーク

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これは、彩色職人S田さんのお母様の、友人の、お母様の形見分けでS田さんの手元に巡ってきた運命の文庫革。

文庫屋「大関」の文庫革ではなく、創業145年のハセガワさんというバッグ屋さんで仕立てられたもののようです・・・。
漆(そもそも樹液です!)の色が出て、すっかり象牙色に変わっていますが、金具のメッキなどはピカピカのまま。

このような、貴重な説明書まで保存されていました。
「おそらく殆ど未使用の状態だったから、こういった物もすべて入っていた・・・」と、S田さん。 (まさに、何でも鑑定団で誉められてしまう保存状態です。)

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外来語使いに時代を感じます♪
いつ頃のものなのか・・・ 気になりますが、欧米デザイナーがイメーヂを求めて日本へ来てチャームされた時代であることは確か。

波の波長、幅員の感じが違うのわかりますか???

ハセガワさん作のバッグの横波は、山と谷の表情に差がある大らかな波。
大関版は、ジグザグとクールな波形。

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大正12年の関東大震災で、横浜で被災した大関卯三郎は、向島に工房を構えましたが、震災をきっかけに文庫革業は殆ど全滅に近く廃業したそうです。

ただ、春子師匠に聞いたところ、戦後まもなくは、まだ他に2件くらい東京でもあったようだ・・・と言うことです。
おそらく、そうした他の工房で作られた文庫革でもって、ハセガワさんが仕立てたバッグなのではないのかな? と、社長。

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もしかして、この文庫革は
卯三郎さんと、同じ師匠のもとで勉強したお弟子さんの作ったものだったり・・・!?

想像が膨らみます♪
他にどんな柄があったのかな・・・?

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こんな、滅多に巡りあえるものではない、今や絶滅してしまった他の工房で作られた文庫革のクラッチを既に所有するS田さん。

運命ですね。

そのS田さんは、どうして彩色職人になったかと言いますと・・・
高校生のときに、この『め組の喧嘩』の束入れを買ったことがそもそものきっかけ。

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彩色修理も出したけど、使い込みすぎちゃったから2つ目を買いたいな・・・
と思っていたら、「アレ?彩色職人の仕事があるぞ」  と。

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「これ以上使い込んだら、次の回のお直しは難しいです」と大関師匠にお手紙を貰い
職人になってから、自分でちょっとお直しをしてみたそうです。

今は大切に保管モードの束入れ。

だいぶお勤めしてくれたようで、錆が薄くなって、革はのびたりかすれたりしていますが、S田さんの手の中にあってステキなものに変わった感じです♪

使わなくなってからも、愛着を持っていただけたり、たまーに見ていただけると嬉しいです♪

商品イメージ

そして、こうして後世に伝われば・・・
私たちは、日本文化の持つこの繊細な「何か」を大切にしていけそうな気がしています。

5月末頃お届け予約

創業90周年記念イベントについてのブログはこちらから

https://www.bunkoya.com/blog/90/index.html

これまでご紹介してきた、90周年関連のブログがまとめてご覧いただけます♪

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