深いぃ柄 金唐大花
文庫屋「大関」の田中です。
今日は少しマニアなお話を・・・。
お客様から金唐柄について、
「何でお値段が高いのですか?」と聞かれることが多くあるのですが。
この金唐シリーズは、雲母(“きら”)を含んだ岩絵の具で塗っています。
理科や地学の授業で、雲母をパリパリと剥がした体験のある方もいらっしゃると思います。
長い歴史のなかで、雲母(“きら”)のキラキラして美しい性質を、今で言うならば「ラメ」のように、美術の用途で昔から用てきました。
塗って、乾かして、塗って・・・。
という工程を数回繰り返しす手間もあり、季節によっては乾くまでにとっても時間を要するので、職人泣かせの彩色技術なのです。
(金の羽根と花、赤っぽい金の花、ブロンズの葉の部分です)
単純にお客様には「好き」「嫌い」で柄をお選びいただくわけですが
やはり皆さま、良いものセンサー、お目が高いようで
この『金唐大花』が、不滅の人気柄 浅草店でも、絶対ディスプレーには欠かせない華やかさ
しかし、わたくし田中は入社半年くらいの時に、この柄の奥深さを知り・・・
右往左往しました
なぜなら、この柄。
アイテムごとに、柄の配置が、とてーも違うのです
長財布でもこのとおり。
▲ぐるっとファスナーの長財布 金唐大花
http://www.oozeki-shop.com/product/39
▲L字ファスナーのスリム束入れ 金唐大花
http://www.oozeki-shop.com/product/1927
で、元の絵柄・・・どれだけ大きいんだろ???
って思いませんか???
これは、販売現場でも厄介
売り切れ商品のイメージを説明するときに、「この柄の小さい感じです!」と簡単には、お話がすまないのです
▼カードケース 金唐大花
http://www.oozeki-shop.com/product/45
緑の蝶が、色の引きしめ役に超重要!!
アイテムごとの配置バランスが、絶妙で、深いのです。
ちなみに、この金唐大花・・・
実は、大関春子師匠の、実姉のご主人が描いた柄なのです
社内からも「えーっ!!そうだったの?」
っと声が聞こえて来そうな情報です。・・・私も最近知りました
大関春子師匠のお姉さんご夫婦(柴田さん)は、お二人とも絵画や七宝焼きに造詣ふかく、生涯の芸術家なのですが、45年くらい前に、この金唐大花を描きおろしてくださったということです。(今も作品作りに奮闘しています!)
太く面積の広い部分は、錆が抜ける感じ。
赤い絵の具の上に錆がのって、赤が深まる感じ。
とても文庫革の特徴が生きた、面白い柄です。
更にいうと、錆びいれの工程で、職人が羽根の模様や、お花の真ん中を白くさせるために、指で丁寧に、真菰の粉をぬぐい落とす、手間のかかっている柄です。
文庫革と出会って、この金唐を買うまで、私自身も3年悩んだのですが、
持ってみて、「日本人というブレンド上手な気質」を肌で感じました!
自分のものになると、この金唐大花は
特にロマンチックで、レトロで、かわいいんです
日本の「型紙文化」が外国に持ち出されたとき、
それはリバティプリントや、ティファニーのステンドグラスなど
オリエンタルで高貴な融合を遂げていますが・・・
↓これは藤の花ですね
日本に持ち込まれた西洋文化は、高貴な外来品としてだけでなく
「かわいい」日常の物に価値や形を変えていったように感じます
この、金唐大花も単純に古来の日本柄ではない印象でしたが…。高度経済成長時代に既にデザイナーであった、柴田さんの柄だったからなのかと驚きと発見でした。
文庫屋「大関」のシルクロードを通ってきたような、中東や西洋の柄を『和』で表現する感じも、お客様ひとりひとり、個人の感性で楽しんで頂ければ嬉しいと思います
久保田早紀さんの「異邦人」みんな好きな訳です~
~おまけ~
次から次へと咲く、工房の朝顔
全部の種類は把握していないのですが、5種類以上の朝顔がさいています
こちらは、「桔梗咲きの朝顔」と、長熟職人のY沢師匠が言っておりました。
帰り際に蕾を見て、「明日咲くね!」と思いながら
翌朝出勤すると、咲いて待っていてくれる朝顔ですが・・・夕方には、しおれてしまいます。
けなげな姿を毎日見ていると、
「あと、どれくらいのあいだ楽しめるのかなぁ?」と、ちょっと切なくなってきます。
ご購入者さま、1回のレビュー投稿につき、300ポイント贈呈いたします。
さらに、毎月抽選で1名様に10,000円のクーポンをお届け!
毎月10日には、前月のレビューから、スタッフによるくじ引きで当選者を決定選出!!
LINEでは、豪華10000円分のクーポン券をプレゼントする当選者発表を行っています★
▼ポチッとどうぞ
▼ポチッとどうぞ
文庫屋「大関」 LINE 始めました!!
旬のニュースや、嬉しい情報をお届けします♪