新柄をデザインする(その1)
しゃちょログ担当田中です。
昨年、枝垂れ花鳥を出して以来、新柄のリリースが滞っておりますが・・・
決してサボっているわけではなく、着々と新柄の図案を描き貯めております。
今回は、どのようにして新柄が出来上がるのか?それをご紹介いたします。
まず、柄の図案はどのように描くのか・・・
以前は、紙に直接手描きで線を描き入れていったものですが、現在はすべてパソコン
で描いています。型押しの版を製作する製版所にもデジタルデータで図案を入稿しなけ
ればいけませんので、すべて、Adobe社の Illustrator というソフトで描きあげます。
描くといっても私の場合は、マウスで線をひいていきます。普通は、ペンタブといって
ペン型のマウスで書く人がほとんどだと思いますが、私は通常のマウスに慣れて
しまったのでず~っとこれです。
新しい柄を考えるとき、最初は色のこと(配色)は、ほとんど考えません。
とにかく線をどう入れていくか?構成していくかを一番に考えます。それは錆がどう
入るか?を考慮しながら図案を考えるということです。
色よりもまず錆(真菰)を優先に考えます。
そして8割がた完成したところで、どこに色を塗るのか、またはどこは塗らないのかを
考えます。文庫革の場合、どこに塗るかよりも、どこは塗らないのか、が重要なポイント
となってきます。そしてどんな色で塗るのかは、一番最後になります。